京都市観光協会データ年報(2025年)

最終更新日:

Share
facebook リンクをコピー

京都市内の主要宿泊施設における国・地域別の宿泊状況等、京都観光に関するマーケティングデータを調査し、「データ月報」として毎月発表しております。このたび、令和7年(2025年1月~12月)の調査結果をまとめましたのでお知らせします。
なお、主要指標については既にデータ月報2025年12月内で発表済です。

広報資料・本冊資料(PDF)はページ下部のダウンロード欄からご参照ください。

調査結果のポイント

80.6 %

2.8pts (前年差)

2025年の客室稼働率は80.6%となり、前年の77.8%を上回った

京都市内主要ホテル(105軒~115軒※月によって異なる)の2025年の客室稼働率は80.6%となった。前年の77.8%を2.8ポイント上回った。年間を通して継続的な円安の影響もあり、多方面の国・地域からの宿泊需要が増加したことが要因であると考えられる。ただし、3月は桜の見頃の遅れ、11月、12月は中国の渡航自粛要請の影響などで、前年同月から稼働率が微減となった。

休前日(日曜日や祝日の前日)と休前日以外の日の稼働率の差は、6.9ポイントであり、前年の8.2ポイントから繁閑差が縮小した(本冊P10~13参照)。

10,549,946

4.9% (前年比)

延べ宿泊数は、外国人の宿泊需要の増加に伴い、前年の水準を上回った

2025年の延べ宿泊数は10,549,946泊となり、前年比4.9%増となった。日本人延べ宿泊数は、前年比10.0%減、外国人延べ宿泊数は前年比14.6%増となった。日本人延べ宿泊数は物価高などの影響で宿泊需要が減少し、3年連続で前年を下回った。外国人延べ宿泊数は4年連続で前年を上回った(本冊P14,15参照)。

66.4

5.6pts (前年差)

外国人比率は66.4%となり、統計開始以来の最高値を更新した

調査対象施設における2025年の外国人比率は66.4%となり、前年の60.8%を5.6ポイント上回った。これは、2014年の統計開始以来、最も高い水準である。なお、2025年の全国の宿泊施設における外国人比率は27.2%であり、京都市内の主要ホテルはこれを大きく上回った(本冊P16,17参照)。

構成比では、1位が中国、2位がアメリカ、3位が台湾となり、前年と同じ順位となった

2025年の外国人延べ宿泊数に占める国・地域別の構成比では、中国が21.5%(前年21.1%)と最も多く、次いでアメリカが19.4%(前年19.2%)、台湾が6.8%(前年9.2%)と続いた。構成比の上位は前年と同じ国・地域が占める結果となった。
延べ宿泊数の前年からの増減率では、7月に日本で地震が起こるとの噂が流れてた台湾や香港、訪日リピーターが多い韓国において減少し、それ以外の国・地域では増加した。特に、中東が前年から48.8%増、中南米が48.6%増と目立った(本冊P18~20参照)。

17,156

9.6% (前年比)

平均客室単価、客室収益指数ともに統計開始以来の最高値を更新した

2025年の平均客室単価は21,286円となり、前年の20,117円から5.8%増となった。客室収益指数(平均客室単価に稼働率を乗じた指標で、1室あたりの売上高に相当する)は17,156円となり、前年の15,651円から9.6%増となった。外国人宿泊需要の増加に加え、原材料費の高騰や人手不足の影響などにより利益確保のために単価をあげた施設が増えたと考えられ、平均客室単価、客室収益指数ともに過去最高値を更新した(本冊P21,23参照)。

※平均客室単価は、ベッド数などの客室タイプや利用人数に関わらず算出される、1室あたりの売上額の平均値。宿泊予約サイトに表示される価格は、未購入の客室の1人あたりの金額であるため、平均客室単価とは異なる。

※客室収益指数は、平均客室単価に客室稼働率を乗じた指標で、利用が無かった部屋も含めた1室あたりの収益高に相当する。

2.04

平均宿泊日数は2.04泊となり、統計開始以来、最も多い泊数となった

2025年の1人当たり宿泊日数は2.04泊となり、統計開始以来、最も多い泊数となった。滞在期間の長い外国人宿泊客を中心に、円安の影響で連泊しやすくなったことが要因として考えられる。国・地域別では欧州が3.00泊と最も多かった(本冊P24~28参照)。

1.97

1部屋当たり宿泊人数は1.97人となり、統計開始以来、最も多い人数となった

2025年の1部屋当たり人数は1.97人となり、統計開始以来、最も多い人数となった。複数人での利用が多い外国人需要が増加したことが反映されている。なお、日本人宿泊客の1部屋当たりの人数も前年から微増した(本冊P29参照)。

いずれの価格帯でも客室収益指数が前年から増加した

110施設を対象に主要指標を価格帯別に比較したところ、いずれの価格帯でも客室収益指数は前年から増加となった。特に、低中価格帯において客室収益指数の改善幅が比較的大きかった。これらの価格帯はコロナ禍からの回復が遅れていたことで、今回の集計期間における改善幅が大きくなったものと考えられ、業界全体で業績の改善が進んだといえる(本冊P30~35参照)。

59.3

2.3pts (前年差)

2025年の稼働率は59.3%となり、前年61.6%を下回った

京都市内主要旅館における2025年の客室稼働率(21軒~23軒※月によって異なる)は59.3%となり、前年の61.6%から2.3ポイント減となった。修学旅行の収容人数の減少などに伴い日本人延べ宿泊数は9.6%減となったものの、外国人延べ宿泊数は1.4%増となった。平均客室単価は12.0%増となった(本冊P36~38参照)。

 

3,586

3.9% (前年比)

京都市内の宿泊施設数、客室数ともに増加傾向にある

市内の宿泊施設数は2024年度末(2025年3月末時点)で3,586軒となり、前年度末の3,452軒から3.9%の増加。客室数は60,060室となり、前年度末の59,260室から1.3%(800室)の増加となった。なお、当協会の調査に基づくと、2027年までの主な宿泊施設の開業予定は17施設836室となる見込みである(本冊P39~42参照)。

観光体験事業者のインバウンド対応力診断結果は、5段階評価で全体平均3.9となった

京都市観光協会においてこれまで蓄積してきた経営支援の知見をもとに、生成AIを活用して、店舗・施設における外国人観光客へのオンライン上での対応力を10項目の観点で自動診断する仕組みによって、市内198事業者を対象にした診断を試行した。その結果、「営業時間情報更新」の評価が高かった一方で「SNS運用」の評価は比較的に低かった。観光客が情報収集のために活用している主要なSNS上で公式アカウントを保有していなかったり、保有していても積極的な運営ができていなかったり、課題を抱えている事業者が多いと考えられる。「口コミ対応」や「問合せ・FAQ」に関する採点も相対的に低かったことから、一方的な発信は行っていても、顧客や一般ユーザーからの働きかけに対する応答などの状況をオンライン上で可視化出来ていない事業者が多いと考えられる(本冊P43~46参照)。

<インバウンド対応力簡易診断(β版)>

本節で紹介した「インバウンド対応力簡易診断(β版)」を、どなたでもお試しいただくことができます。診断を受けたい場合は、以下の申し込みフォームに必要事項を記入してご申請ください。申請後に表示されるURLから、診断機能をご利用いただけます。利用にあたっての制限はありません。診断結果に対してお気づきの点などございましたら、担当までお問い合わせください。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSff2FGFPXeS-AFNYRmW2Sdv6ykRO05B8sSHt7MvldzePTYZVg/viewform

212,038

1.0% (前年比(12月末時点))

観光関連業界における労働者数は前年末から1.0%の増加、賃金水準も上昇した

2025年末時点の京都府の観光関連業界における労働者数(雇用保険の被保険者数から類推)は、前年末から1.0%増となった。宿泊・飲食サービス業に限ると44,743人と2019年以後では最多を更新した。前年同月比は2.6%増となり、外国人観光客を中心とした観光需要の増加を背景に宿泊施設や飲食店が増加したことで、労働者数も増加したものと考えられる。業界における求人倍率は、宿泊業界と関連の強い、「飲食物調理」、「自動車運転」、「建設業」が高い水準で推移している。また、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」をもとに京都府の賃金水準の推移を分析したところ、2023年までは「宿泊・飲食・サービス業」の賃金が全産業を下回っていたが、2024年には賞与の増加などを背景に大きく上昇し、一般労働者(パートタイマー除く)では全産業とほぼ同水準にまで達した。ただし、この結果は元データにおいて特異値が現れたことによる影響が懸念されるため、翌年以降の経過観察が必要である(本冊P47~50参照)。

94.2

6.5pts (前年比)

京都への日本人来街者数(指数)は前年の水準を下回った

スマートフォンの位置情報に基づく市内39地点の来街者の指数(2023年~2024年の平均値を100とする)は、2025年は94.2となり、2024年の110.7から6.5ポイント減となった。エリア別の指数の前年比をみると、39地点中、京北、百万遍、哲学の道など9地点が前年を上回ったものの、残りの30地点において前年を下回った(本冊P51参照)。

433

14.2% (前年比)

免税売上額は、統計開始以来の最高額となった前年の水準を下回った

京都市内4百貨店における2025年の免税売上額は433億円となり、統計開始以来最高額となった前年の505億円を下回った。春から夏にかけて円高に寄っていたことや高額商品購入需要の一服などにより免税売上単価や件数が減少していたことに加え、11月以降に中国政府が訪日自粛を要請したことの影響で減少したと考えられる(本冊P52~55参照)。

97.5

3.6pts (前年差)

国内旅行者の入洛意向は、前年の水準を下回ったものの、高い水準を維持している

「行こう指数」(インターネット上における京都観光への訪問意向に関するデータをもとに2023年~2024年の平均値を100として集計)は、2025年の年間平均指数は97.5となり、2024年の年間平均指数101.1をやや下回った。日本人延べ宿泊数は前年から約10%減少していることと比較すると、日本人の京都訪問意向は一定の水準を維持していることから、日帰り観光や京都市域以外での宿泊を選ぶ傾向があった可能性が考えられる(本冊P57参照)。

大阪・関西万博によって生み出された京都の宿泊需要は推定約22.8万泊であった

京都観光の市場動向を質的な観点から把握することを目的として、京都市への旅行を予定している国内旅行者を対象に、訪問時の動態に関連する話題にまつわる調査を行った。
「今後1年以内に、京都市への旅行を予定している人」を対象に、大阪・関西万博および京都への立ち寄り意向について調査したところ、京都に立ち寄ったと回答した人は17.7%を占めた。この結果をもとに、大阪・関西万博の影響で京都にもたらされた宿泊需要を推計すると約22.8万泊となった。これは、最新の統計値である京都市の2024年の延べ宿泊者数(京都観光総合調査)の2.4%に相当する(本冊P58~60参照)。

混雑に関するSNS投稿件数は、混雑に関する報道の影響もあり、前年から25.7%増となった

X(旧Twitter)上での、京都観光の混雑に関する投稿の件数を調査したところ、2025年中に5,646件が該当し、前年と比較して25.7%の増加となった。コロナ禍からの回復によって観光地や交通機関における混雑が発生しやすくなり、SNS上での投稿が増えたと考えられる。混雑に関する投稿の件数が多かった9月は、混雑に関する報道記事に言及する投稿が多く含まれていた一方で、地名等のキーワードを含む投稿はそれほど増えなかった。観光地等における実際の混雑状況に関わらず、報道の影響によってSNS上で京都の混雑が話題となっていたと考えられる(本冊P61,62参照)。

海外旅行者の訪日意向は、コロナ禍明け以降、右肩上がりで推移している

Googleにおける宿泊・航空に関する検索行動の公開データ(Googleトレンド)によると、全世界における訪日旅行・京都訪問の需要指数は、2025年は年間を通して高水準となった。コロナ禍明け以降、右肩上がりで推移しており、京都への訪問需要指数は10月が最も高くなった(本冊P63,64参照)。

 

2026年の見通し

2025年11月に中国政府が訪日渡航の自粛を呼びかけた影響により、中国人の宿泊需要は半減しているものの、継続的な円安を背景に多様な国・地域からの需要が下支えとなり、2026年1月、2月の稼働率は前年並みの水準となった。

しかしながら、2月末以降の中東情勢の悪化により、ドバイ、アブダビ、ドーハの主要ハブ空港が一時閉鎖され、現在も航空便の欠航などが発生している。このため、UAEなど中東からの観光客や、中東経由ルートを利用する欧州からの観光客の訪日需要の減少が予想される。一方で、アジア諸国からは欧州旅行の代替先として日本が選択されやすくなる可能性もあり、また北米、豪州などの既存の安定市場に加え、近年は中南米からの宿泊需要も急成長しているため、需要減少の一部は補われると見込まれる。
ただし、緊迫した情勢が長期化すれば、燃油サーチャージの高騰により渡航費が上昇する点には留意が必要であり、状況を注視する必要がある。

調査レポートの分析ダッシュボード

調査レポートの各種データを自由に加工・分析していただけるダッシュボードを提供しています。
以下のページからお申込みください。

入力いただいた情報は、京都市観光協会において適切に管理し、当協会事業以外では使用いたしません。
※データを利用する際には、必ず出典と引用元URLの明記をお願いします。

調査仕様

全体概要

京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。

なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義しています。

前年と本年では対象施設数が異なる場合があるため、今回発表する前年の数値は昨年の発表値と異なる。

※過去の調査結果はこちらからご覧ください。

用語説明

  • 「販売可能客室数」・・・日々販売されている客室数の月間累積値を示す。
    例)100部屋を有する施設にて、20室が改装工事中、80室を30日間販売していた場合
    販売可能客室数:80室×30日=2,400室
  • 「客室稼働率」・・・「販売可能客室数」における「稼働客室数」の割合
  • 「外国人比率」・・・「総延べ人数」における「外国人延べ人数」の割合
  • 「構成比」・・・「外国人延べ人数」における「各国・地域の延べ人数」の割合
  • 「伸率」・・・「前年の各国・地域の延べ人数」に対する「本年の各国・地域の延べ人数」の伸率

参考 京都市における観光調査関係の資料一覧

京都市における観光調査関係の参考資料を一覧化しております。
人流データ、京都観光総合調査、経済全般に関するデータ、宿泊施設数など随時更新しております。

以下からご確認ください。

京都市における観光調査関係の資料一覧

注意事項

  • 京都市観光協会データ年報は、調査対象施設のみなさまのご協力、ならびに京都市観光協会会員および京都文化交流コンベンションビューロー賛助会員からの会費をもとに運営しております。
  • 本資料の数値を引用する場合は、「出典:京都市観光協会データ年報(2025)」を明示してください。ただしのCoStar Group, STRデータについては、書面による許諾を伴わない再出版もしくは二次使用は固く禁じられています。報道・メディア媒体への掲載については、(公社)京都市観光協会(担当:堀江)までお問合せください。
  • 各種数値は、データ提供元である宿泊施設等からの訂正等により、後日予告なく修正される場合があります。原則として、後から発表される数値を正しいものとして利用いただくようお願いいたします。
  • 京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となります。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主な宿泊施設を対象とする標本調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなります。

【宿泊施設様へ】データ月報のご参画について

ご協力いただいている本調査対象ホテルには、エリア別来街者数などの市場環境全般のデータを含む詳細分析レポート(約30ページ)、エリア・客室数・ADRなどの分類別に集計したデータ、日毎稼働率の実績・予約データ(いずれも非公開)を毎月ご提供しております。
調査参画をご希望の場合は、下記までお問合せください。
なお、調査参画には京都市観光協会へのご入会が必要になります。

サンプル)詳細分析レポート

データ年報2025 資料(PDF)ダウンロード

お問い合わせ先

公益社団法人 京都市観光協会 企画推進課 神田、堀江

公式メールマガジン

京都観光 MICE Newsletter

E-mail Magazine

ビジネスに役立つ京都の最新統計から協業事業の公募、観光コラムまで、様々な情報をお届けします。

ご登録はこちら

  1. ホーム
  2. データ・レポート
  3. 京都市観光協会データ年報(2025年)