京都市観光協会データ月報(2020年9月)

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2020. 10. 29
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データ月報

調査結果のポイント

日本人延べ宿泊客数は前年同月の約8割にまで回復するも、総延べ宿泊客数は前年同月の半分に満たない厳しい状況が続く

-23.9%

24.3pts

京都市内64ホテルにおける2020年9月の日本人延べ宿泊客数は、前年同月比23.9%減となり、4ヶ月連続で前月を上回るとともに、前年同月の約8割の水準にまで回復した。8月と比較して京都市における新型コロナウイルス感染症の感染者数が減少している中、Go Toトラベルキャンペーンによる需要喚起の取組や4連休等が追い風となったものと考えられる。

外国人延べ宿泊客数は6ヶ月連続でほぼゼロに近い数字が続く

-99.7%

0.1pts

外国人延べ宿泊客数は、前年同月比99.7%減の821人に留まり、全ての国・地域において外国人の宿泊がほぼゼロとなる状況が6ヶ月にわたり継続している。日本全体でも同様の状態が続いているが、JNTOの発表によると、9月の訪日外客数(実人数)は前年同月比99.4%減の13,700人となり、6ヶ月ぶりに1万人を超える結果となった。また、日本人と外国人を合わせた総延べ宿泊客数は同61.7%減となり、4ヶ月連続で前月を上回った。

日本人客の需要回復にともない客室稼働率は5ヶ月連続で改善

33.0%

10.2pts

客室稼働率は、前月(22.8%)よりも10.2ポイント高い33.0%となり、10ポイントを超える大幅な回復を示した。客室稼働率の前月からの改善は5ヶ月連続で続いているが、外国人需要が消滅していること等から、前年同月と比較すると49.9ポイント低い値であり、依然としてホテルにとって厳しい水準が続いている。


客室収益指数(RevPAR)は5ヶ月連続で減少幅が改善

-57.8%

17.6pts

京都市観光協会が提携するホテルデータサービス会社STRによると、京都市内における客室稼働率(OCC)は前年同月比58.4%減となり、平均客室単価(ADR)が同1.4%増となったものの、客室収益指数(RevPAR)は同57.8%減少した。調査対象の他都市と比較すると、京都のみが前年よりADRが高くなっており、高価格帯の施設を中心に、各施設がブランドを守りながら経営を続けていることが示唆された。

免税売上は大幅減が続き、総売上は1,000万以下まで落ち込む

-99.5%

1.3 pts

9月の免税件数は前年同月と比較して99.8%減の62件となり、過去最低値の90件(本年5月)を下回った。これに伴い免税売上額も同99.5%減(645万円)と、2019 年1 月の調査開始以来、はじめて1,000万円以下まで落ち込んだ。外国人の入国制限が続く中、来日後6ヶ月未満と定められている免税対象期間が終了する外国人も増えていることが、要因として考えられる。また、京都総合観光案内所の相談者数も前年同月から76.0%減となった。

ビッグデータによると、9月の来訪者者数は連休期間を中心に増加し、6月末の水準を上回った

ビッグデータをもとにして京都市が発表する9月の京都駅への来訪者数は、連休期間を中心に増加し、6月末に急増した際の水準を上回る賑わいとなった 。

10月以降は引き続き需要回復に期待

観光需要を喚起する「Go Toトラベル キャンペーン」の対象に、10月1日からは東京発着旅行も追加されたことで、日本人宿泊客数は引き続き回復することが期待される。しかしながら、外国人客の需要は消滅した状態が続いている中で、需要回復の立ち上がりが遅れている施設も多いことが想定され、依然として多くの宿泊施設にとって非常に厳しい状況が続いていると言える。宿泊予約サイトの利用状況に基づく10月の国内宿泊予約需要を見ると、前年をわずかに下回る水準にまで回復しており、年末まではある程度この勢いが続く見込みである。ただし、11月後半の連休期間を過ぎると、客室販売価格の水準は下落しており、冬場の需要獲得に向けて各施設が早い段階から価格競争を行っていると考えられる。

ビジネスを中心とした国・地域間の移動の再開も進むが、航空路線の回復は伸び悩み

全世界の感染者数が4,000万人を超え、新型コロナウイルス感染症は世界中で猛威を振るい続けている。特に欧州では、過去最悪のペースで感染者数が拡大している国・地域もあり、規制の再強化も進められている。一方で、国・地域間の移動を回復させる舵取りも全世界的に進められており、日本政府も、シンガポール、韓国、ベトナムに続くかたちで、中国とのビジネス往来を再開する方向で調整をはじめている。しかし、各方面の航空便の運航状況の回復は引き続き伸び悩んでおり、移動の自由度が低い状態が続いていることには留意が必要である。

調査概要

(1) 全体概要

京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。

なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義している。

※過去の調査結果は当協会ウェブサイトに掲載

(2) 対象ホテル

  • 64ホテル 14,921室(2020年9月現在)
    ※京都市内ホテルの客室数ベースで約4割をカバー(京都市観光協会調べ)
    ※調査結果における前年実績は、今回の調査に合わせて調査対象施設から新たに提供を受けた数値である。
    したがって、前年と本年では対象ホテル数・客室数が異なるため、今回発表の前年数値(2019年9月)は昨年の発表数値とは必ずしも一致しない。※P10の客室収益指数(RevPAR)等の数値は、ホテルデータサービス会社STR(本社:イギリス・ロンドン)からの提供によるもので、上記64ホテルとは対象が一部異なる。

(3) 分析数値

  • 「販売可能客室数」・・・日々販売されている客室数の月間累積値を示す。
    例)100部屋を有するホテルにて、20室が改装工事中、80室を30日間販売していた場合
    販売可能客室数:80室×30日=2,400室
  • 「客室稼働率」・・・「販売可能客室数」における「稼働客室数」の割合
  • 「外国人比率」・・・「総延べ人数」における「外国人延べ人数」の割合
  • 「構成比」・・・「外国人延べ人数」における「各国・地域の延べ人数」の割合
  • 「伸率」・・・「前年の各国・地域の延べ人数」に対する「本年の各国・地域の延べ人数」の伸率

(4) 新型コロナウイルス感染症の拡大等に伴う臨時的な休業の扱いについて

調査対象期間(2020 年9月1 日~9月30 日)中、対象ホテルが臨時的に休業した場合は、通常営業していた期間のみを対象にして客室稼働率を算出する。
例)100部屋を有するホテルが、以下のように営業をしていた場合

➀ 9月1日~10日期間(10日)は100室のまま通常営業し、利用のあった客室数は200室
➁ 9月11日~20日期間(10日)は客室数を50室に絞って営業し、利用のあった客室数は100室
➂ 9月21日~30日の期間(10日)は休業

販売可能客室数: 100室×10日(➀期間)+ 50室×10日(➁期間) = 1,500室
客室稼働率   :利用のあった客室数300室 ÷ 営業期間中の販売可能客室数1,500室 = 20%

臨時休業日数 全日休業
(30日間)
20日以上
30日未満
10日以上~
20日未満
10日未満 休業なし
施設数 6

(9.4%)

0

(0.0%)

0

(0.0%)

0

(0.0%)

58

(90.6%)

(参考)64ホテルにおける2020年9月(9月1日~9月30日)の臨時休業状況

(5) その他

本資料の数値を引用する場合は、「出典:京都市観光協会データ月報」を明示してください。

ただし、P10のSTRデータについては、STRの書面による許諾を伴わない再出版もしくは二次使用は固く禁じられています。なお、報道・メディア媒体への掲載については、(公社)京都市観光協会(担当:加藤)までお問合せください。

京都観光総合調査との関連について

京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となる。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主なホテルを対象とするサンプル調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなる。

調査レポートのダウンロード/分析ダッシュボード

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分析ダッシュボードについては、以下からそれぞれお申込みください。

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